銘醸下里 ワイン会 2002/12/05
日時  2002/12/05
場所  ヴェルジュ
テーマ ワインは足で作れ
新井順子
ワインコンサルタント

8.73haってどれくらい?!

「畑を買ったんですよ、広さが8.73ha。」
今夜は、ワインコンサルタントの新井順子さんを招いて、ワインの話、というよりワイン作りの話を聞かせていただいた。

なんといっても8.73haですよ。もう見当がつかない。新井さんは醸造学の方を学び、始めたということだが、そのエネルギッシュな話しぶりに思わず引き込まれた。
 最初は、畑だけ買ってあとは現地の人にお任せかと思ったら大間違い。先頭に立ってやってるんですねえ。トラクターの購入から剪定等、順子さんのホームページを見ると更によく分かる。特に無農薬、手作業を大事にしたワインづくりを目指している。

ワインは足で作るもの 

収穫した葡萄を足で踏むのだが、これがたいへん。
最初は、粒がしっかりしていて、樽の上の方。
ところが、だんだん踏んでいくと、腰まで浸かってしまう。
「ここまで、踏むのか。」と
これには驚いた。

鹿が好き!

ところで、実がなると鹿がやってきて実を食べてしまうそうだ。隣もワイン畑なのだが、なぜか鹿が来ない。新井さんの所の葡萄ばかり食べる。どうやらどちらがおいしい葡萄か、どちらが安全な葡萄か分かっているらしい。
「来年は有刺鉄線を張らなければ。」
ということだが、鹿はすごいジャンプ力がある。
知り合いにイチゴ農家があるが、
「朝、鹿にばったりあってね。いきなり鹿がイチゴハウスを飛び越えて逃げていったよ。」と
びっくりして話してくれたのを覚えている。きっとたいへんな作業になるのだろう。
「鹿を食べなくちゃ。」と順子さん、燃えているのでパワーの方は心配ないようだ。
ちなみに、食べられた葡萄の分だけフランス国家が、少ないながら補償してくれるそうだ。さすが!

ワインクーラーが欲しい 
保存温度は葡萄の発芽の温度


「ワインクーラーがあれば、もっとみんなワインを買うのに」
という話になって、
「ワインにいい保存温度って葡萄の発芽するときの温度なんですよ。」
なるほど、
「ワインにやさしくってことが大事なんだ」と了解できた。

たちの畑、私たちの葡萄

「オーナーは毅然と!」
という姿勢は、大事なのかもしれない。が、順子さんは、何でも一緒にやる、先頭に立つ、でも自分のやり方はきちんと伝える。相手を尊重しながら最良の方法を探しながら取り組んでいる。
「わたしの−」ではなくて、
「わたしたちの−」
という表現に新井流葡萄作りの技があるようだ。

1本のワインを10人で飲めば
1本で10人と知り合える


「一日に出会える人の数って限られているけど、ワイン作りは作ったワインの数だけ、それを飲んだ人たちと知り合える、つながることができる。」
「今日は、一本のワインをみんなで飲んでいる。
一本で10人と知り合えたのと同じ」と順子さん。
ワイン作りのすばらしさ、楽しさがここにあるように思えた。

食用蛙から鰺のひらきまで

食用蛙が食べたいという話になって、気がつくと鰺のひらきの話に発展(?)している。
お雑煮に醤油にバルサミコ酢、
ドイツやフランス、イタリア、沼津、旭川、
あらゆる言語が飛び交いながら収拾のつかない話題で盛り上がった。

 帰り際、少しずつ残ったワインを片手に電車に乗った。数人の男女が、一人一本ずつ飲みかけのワインを持って話している。その様子は、さぞ危険に満ちた光景だったに違いない......

今日のワイン

・1999 クレマンド・ド・ブルゴーニュ
・2000 サンテレ・フォア・ボルドー・ブラン・セック
・2001 ヴァン・ド・ペイ・ロモランタン
・2000 ヴァン・ド・タープル・ルージュ
・2000 トゥーレーヌ・コー
・2000 シャトー・ミランボー・パパン
・2000 ニュイ・サン・ジュルジュ・プルミエ・クリュ・
      アルジリエール
・1998 コトー・デュ・レイヨン

どれも雑味のない、無農薬有機栽培ワイン。
ワインに合わせた料理が出され、河合シェフに感謝!

河合智之 河合智之シェフ
VERJUS
沼津市三枚橋町7-9
TEL 055-964-0020
今日の献立は

1.アマダイ・尾長ダイ・マトウ鯛・ホウボウのフリット
  オレンジのドレッシング
2.蕪のムースとコンソメ
3.蟹と帆立貝 野菜のライム風味
4.猪のコンフィー レンコン添え フランボワーズソース
5.うなぎとサトイモのパン粉焼き ガラームマサラソース
6.フォアグラと青首鴨の組み合わせ
7.イチゴのタルト仕立て

河合シェフより(メールでいただきました)

料理は初めてチャレンジするものや ずっと決まらずに当日でき上がったものなどでコースを構成したので
(下里さんと結構打ち合わせしたのですが・・・)、
調理場はバタバタでした。


印象的だったのは

・白身魚のフリット オレンジのドレッシング
・蕪のムース
・猪のコンフィー

特にオレンジのソースが良かった。また猪のコンフィーでは塩加減の見事さを感じた。もちろんワインとの相性抜群。